100Km強歩、学校林実習、水泳合宿、牧場・農業実習、看護・介護実習、スキー合宿(年2回)など多くの試練を体験して自己を磨くため、特色のある活動を実施しています。 学期は約2ヶ月ごとの5学期制であり、一般の夏冬春休みのほか、5月・10月にそれぞれ2週間の初夏休み秋休みが加わり、帰省して山では体験できない活動を行う期間(自由活動期間)に当てています。
(1)1学期
4月:入学式、始業式、生徒会総会
5月:マラソン大会、高校総体、ハイキング
6月:父母研修(高1、高3)
(2)2学期
7月:創立記念式典、夏合宿、修学旅行(高2)
(3)3学期
9月:中等部登山、研修および実習(高校)、父母研修(高2、中等部)
10月:100km強歩
(4)4学期
11月:文化祭
12月:スケート教室、クリスマス会
(5)5学期
1月:お正月大会、スキー教室(草津)
2月:テーマ学習発表会、スキー教室(草津)
3月:卒業式、寮移動、修学旅行(中3)
特徴的な行事として、下記の3つについて示します。
(1)100km強歩(実施時期:10月)
@例年10月の第2土曜日の早朝4時に、学校を出発し約20時間をかけて、山あり谷ありの約100kmの道のりを歩く白根開善独自の行事です。
ひたすらゴールを目指し歩き続ける中で、自分を振り返り、自分に問いかけながら、自分の弱い心に打ち勝とうとするたくましく強い心が養われる意義のある行事です。子どもにとっては中途半端な気分では参加できない厳しいものがあります。
A父母会での活動 9月初旬に100km強歩説明会が開催されます。そこで以下のような業務分担について話し合います。
・コース上の交差点や道路横断の誘導
・各ポイントでの通過タイムの確認・記録及び、学校への報告
・生徒への給水・補食の提供
・父母でできる救護や看護、応急処置
・寒さ対策としてのたき火等の暖の提供
・生徒全員への温かい激励と声援
B親として
100kmという困難な道のりを「どうして、歩かせるのだろう?」と子どもたちは口々に言います。
山深いコースを、しかも寒冷地の起伏のあるコースをです。夜間には0℃以下になることもあります。親も同様に「どうして?」という疑問を持つのは当然のことです。
しかし、答えは、ゴールする生徒の姿、それを迎える生徒の姿にあります。血マメをつくり、筋肉痛と闘い、足を引きずりながらゴールする姿、そして、逞しく成長した子どもたちの姿に、親は勇気と感動をもらい、我が子の成長を目の当たりにするのです。
(2)文化祭(実施時期:11月)
@文化祭は、例年11月の中旬の2日間にわたり、生徒の自主的な企画・運営による文化的行事です。
学校周辺では、落ち葉が風に舞い、白根山は初雪で白くなる頃です。生徒会が中心となって、毎年、内容やテーマについて議論を重ね、自らの手で練り上げていきます。内容は、毎年恒例のものも含めて多彩です。
・テーマ学習の中間発表
・美術同好会と総合科生徒による作品展示
・部活動や同好会活動、教育活動の作品展示
・各部活動による模擬店
・ブラスバンド同好会や有志、父母によるミニコンサート
・生徒会によるくじ引き等のイベント
・寮対抗のスポーツイベントなど
・父母も文化祭を盛り上げるために、模擬店を開き、子どもたちの文化的活動をサポート
A父母会での活動 ・文化部が中心となって、バザーや模擬店を開きます。バザーの品物は、父母の方が100km強歩の際に各ポイントへ持参し、文化部の父母が回収します。模擬店は、餅つき・焼き鳥・飲み物・ご飯もの喫茶室・オープンカフェ等、年によって変わることもあります。
・広報部は、各行事の生徒のスナップ写真や広報誌「白樺」の販売を行います。
・文化祭の収益金は、全額学校へ寄付され、教育施設・設備の充実のために活用されます。
・文化部だけでは、運営できない状況もあり、多くの父母の協力が求められます。
B親として
2日間、我が子とともに一つの行事に関わることで、親子の絆が深まるだけでなく、他学年との父母との相互交流ができ、日頃の子育てについて情報交換ができる有意義な時間となります。
(3)父母研修(実施時期:学年による)
@父母研修は、重要な学校行事の一つで、各学年ごとに生徒の父母が、毎年1度、1泊2日または2泊3日の日程で敷地内にある父母研修棟に宿泊し、白根の自然の懐に抱かれながら、朝の黙想・食事等を含めたプログラムを子供たちとともに実体験します。また、研修の中では、先生方との個別面談や懇親会、そして、学校長からの教育理念・教育方針等に関する研修、寮内の参観等を通して、子どもたちへの理解を一層深めるだけではなく、父母相互の交流や教職員の方々との交流を深めることをねらいとしています。
Aプログラムや内容等には、学年特有のものがあり、中1〜高2は子どもたちの学校生活の様子を知る事が最大の関心事になります。また、高3になると、就職や進学などの進路の問題が大きな関心事となり、進路相談が重要なプログラムになります。こうしたプロセスを経て行われる父母研修では、学年委員が中心となって、先生方との懇親会の準備もしたりします。
B父母研修は、100km強歩や文化祭と併せて重要な行事として位置付けられていますが、開善教育の理念でもある「人はみな善くなろうとしている」を父母自ら体感し、学校長の講話を聞きながら、親として子ばなれしていく機会にもなります。父母研修は、開善教育の理念を子どもとともに理解する行事にほかなりません。毎年夫婦そろって、参加される方もいますし、仕事の都合で交代で参加される方もいます。